2023年度(令和5年度)三鷹稲門会総会のご案内
●再選二期目 河村孝市長(稲門会会員)を迎えて
三鷹稲門会 会長 亀谷二男(S41年・法)
三鷹稲門会会員の皆様には、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
平素から三鷹稲門会の活動にご理解とご協力いただき、心から感謝申し上げます。
振り返りますと、2020年の年初来、中国に端を発したとされる「新型コロナウィルス」の感染拡大があっという間に全世界に広まりました。この度経験した「パンデミック」はグローバル時代の厳しい現実であり、私たちの予想をはるかに超えるものでありました。医療・福祉の現場はもとより、あらゆる社会経済活動が停止縮小を余儀なくされ、今日に及んでいます。この間の皆様の生活はいかがでしたでしょうか。遅ればせながら、お見舞いを申し上げます。
三鷹稲門会の仲間で、本会設立時からご尽力いただきました岡田行雄副会長(84歳)が昨年3月にコロナ感染で逝去されました。ご家族のみのご葬儀後にご連絡をいただきました。心からご冥福をお祈りいたします。このような状況下で、三鷹稲門会としましては、コロナ感染症が収束するまで、総会をはじめとするすべての活動は中止することを決定して、今日に至っております。
このコロナ禍も丸3年の長いトンネルの出口がやっと見えてきたかのように、社会全体が正常化にむけて動きだした感があります。しかし、まだ完全収束ではありません。感染予防は継続しながら徐々に正常化に向けて再スタートを切るという現状であります。三鷹稲門会としましても、社会全体の動きに連動して、4年ぶりの総会を開催して活動を再開することといたしました。会員の皆様のご参加ご協力をお願い申し上げます。
再度、思い返しますと三鷹稲門会活動は、2019年度(令和元年)4月に三鷹稲門会会員の河村孝市長の誕生を受けて、その年の6月の総会は近年にない盛会でありました。
2020年度(令和2年)はさらなる飛躍を目指して、5月総会の開催に向けて準備に取り掛かりました。しかし、その後の新型コロナウィルスの感染拡大の状況を踏まえて、年度内の総会開催の中止を決定し、8月7日付で会員の皆様にご連絡をいたしました。それ以来の3年間、度重なるコロナ感染症拡大の波が第8波にまで及んで今日に至りました。
そこで、前述しましたように、三鷹稲門会総会を4年ぶりに開催致します。ポストコロナの時代に向けて再出発であります。活動のモットーは不変で「焦らず、無理せず、着実に、楽しく」であります。<早稲田大学という母校ⅮNAによる繋がりと、三鷹という地域の生活者としての繋がり>という二つの中心軸を持つ楕円形の活動モデル(河瀬理論)に基づき活動の輪を広げます。ポストコロナ時代への再出発の総会として、今年の総会でも「二つの中心軸」を再確認して久振りの再会と親交を深めたいと思います。
まず、早稲田大学という母校のⅮNAについては、「早稲田大学歴史館」の設立に携わった前早稲田大学文学部教授(2023年3月退職)の李成市先生をお迎えして、「早稲田らしさと誇りの醸成・・早稲田文化の推進」をテーマにご講演をいただきます。
(● 早稲田大学歴史館では、大学の歴史に関する資料や情報を多様な切り口で展示中)
また、地域生活者としての繋がりにつては、二期目の当選を果たしたばかりの三鷹稲門会会員の河村孝市長(S52・商)をお迎えして、ポストコロナの「三鷹の新時代」に向けた抱負を語っていただきます。同じ三鷹という地域に住む生活者として「三鷹市政」と「市民生活」の関連に触れ、地域の政治文化について考える一助になればと思います。ご期待ください。
このような思いをもって、2023年度の三鷹稲門会総会を下記のとおり開きます。一人でも多くの会員の皆様のご参加をいただき、楽しい交流イベントになればと思います。
《 2023年度三鷹稲門会総会 》
1.日時:2023年6月24日(土)
午後2時受付開始
2.場所:三鷹産業プラザ7F会議室
3.内容:1)総会
午後2時30分~午後3時30分
*経過報告 *決算報告 *活動方針
*河村孝三鷹市長
「三鷹の新時代に向けて」
2) 講演会 午後3時30分~午後4時30分
*「早稲田らしさと誇りの醸成を目指して」
~早稲田大学歴史館の設立に携わって~
(前)早稲田大学文学部教授 李成市教授 (2023年3月退職)
3)懇親会 午後5時~午後7時
* 会場:イタリア料理 ラ・メーラ
(La Mela=三鷹中央通り)
*来賓挨拶 *懇親 *アトラクション *ビンゴゲーム
~ 三鷹稲門会・会員寄稿文 ~
北 前 船
黒瀬 治夫(S34・理工)
先日時代劇を観ていた際、備前下津井(現在の岡山県倉敷市)の話が出た。この下津井が北前船の寄港地の一つであることに思い至り、改めて北前船について詳しく知りたいと思った次第。
児島半島下津井に関連する万葉集の歌【大和道の吉備の児島を過ぎて行かば筑紫の児島思ほえむかも 大伴旅人】がある。
大伴旅人は役人ながら歌人であり、この歌は大伴旅人が太宰府に赴任する途次、下津井の港で潮待ち、風待ちをしている時に読んだものである。下津井には民謡界において全国的に知られる下津井節が有り、この下津井節は下津井港に寄港する北前船の船頭から各地の北前船寄港地に知られる様になった。北前船の沿革と寄港地について調べた資料によると、北前船は江戸中期から明治30年代まで続いた各地物産交易航路で寄港地は北海道と大阪間にある日本海と瀬戸内沿岸の各地であった(図※1参照)。
● 図※1
(●尾道市企画財政部文化振興課 パンフレット 日本遺産のまち尾道より)
北前船は各寄港地で売り買いをしながら日本海回りで北海道へ往復し、食、民謡、織物といった文化も運んだと言われる。
今回は北前船寄港地のうち大きい港のひとつ、尾道(江戸時代の備後、現在の広島県)を取材してみた。尾道と言えば小説暗夜行路の作者志賀直哉や放浪記の作者林芙美子が居住していたことで知られるが、瀬戸内海路で栄えた街で色々と北前船に繋がるものがある。
尾道にある真言宗浄土寺はその本堂および多宝塔(写真※2参照)が国宝に指定されており、ここに北前船を描いた絵馬がある。
浄土寺の住職から直接撮影の許可を貰って一枚の写真を撮った(写真※3参照)。
● ※2真言宗泉涌寺派大本山浄土寺 本堂 多宝塔
話は変わり、今は尾道市の一部となっている因島について紹介したい。万葉集の中に因島周辺を歌った句がある【海原(うなはら)を八十島隠(やそしまがく)り来(き)ぬれども奈良の都は忘れかねつも】。古来より船で島々の間を往来する様子が伺える。
● ※3 北前船絵馬(浄土寺)1763年奉納
因島や辺りの来島海峡の瀬戸内海の潮流は速い所で約10ノット(時速約19km)に達する速さであり、この満潮時に於ける潮流が高速で方向を変化させるため、古来の瀬戸内の海戦において潮流を熟知した村上水軍や来島水軍等の集団が源平合戦の古から活躍した。
現在も因島には村上水軍の日本遺産構成文化財が多く保存されている(図※4参照)。複雑な潮流の島々で活躍した瀬戸内の水軍の末裔は今では伝統の操船術を生かして漁業を生業にしている人が多いと言われる。
● 図※4
(因島水軍城パンフレットより)
北前船が活躍した江戸中期から明治30年代を過ぎると、大型船舶の出現と通信手段の発達で物資輸送と物品相場の在り方が変わり北前船の役割は終わった。
(参考文献)
・「北前船寄港地ガイド」加藤貞仁 無明舎出版
・「新版万葉集」伊藤博訳注 角川ソフィア文庫
・「北前船で賑わう”みなと尾道”」尾道学研究会
三鷹稲門会の皆様へ
三鷹市長 河村 孝(S52・商)
皆さん、こんにちは。
新型コロナウイルスの猛威も、ようやく出口が近いと言われています。様々なイベントも再開されつつあります。皆さんと直接顔を合わせる日も近いと楽しみにしています。
今回2期目を目指して挑戦させていただき、当選することができました。これも皆さんの温かいご支援の賜物と思っています。本当にありがとうございます。心から感謝申し上げます。
四年間は、新型コロナウイルスとの格闘の四年間でもありました。公約で掲げたことに
中々着手できなかった日も続き、もどかしさもありました。しかし、この間何もできなかったわけではありません。基本構想・基本計画の改定に向け、市民の皆さんの声を聴いたり、職員による検討を進めてきた四年間でもありました。
2期目は、そうしてまとめてきたことを、一つひとつ実現に向けて形にしていく年です。
駅前再開発の推進、天文台プロジェクトの実現、どんぐり山(在宅医療・在宅福祉の研修研究拠点)のオープン、井口グラウンドの防災拠点化、人権基本条例(仮称)の制定、三鷹台駅前の整備、コミュニティ・バス網の見直し、地域ポイント制度の活用、地域福祉コーディネーターの導入、空き家の活用等々・・・・。
まだまだ目白押しですが、全部、1期目から着手し、検討を進めてきているものです。それぞれ熟度はやや違いますが、もうすぐ浮上してくるものばかりです。あとは財源との関係から、慎重に事業の実施時期をしっかりと見定めることだと思っています。
今後の展開を、ご期待下さい。
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《 編 集 後 記 》
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・六月。この時期最も親しみある花は「紫陽花」では、と誰もが思うだろう。
赤や青に加え、この頃では街中でも白い紫陽花を目にする。
・とりわけ白色のアナベルは新築マンションの庭にこんもりと植えられていたりするが、夏の
白色は清々しく目にも爽やかだ。
・散歩道。小ぶりだが野性味あふれる山紫陽花と出会った。楚々とした姿にハッとさせられた
が、こんな日も何だか嬉しい。 (編集部)
31号(了)